家づくり
知ってると便利!住宅ローンの流れ
衣食住の中での「住」は、新しい生活を始める上で重要な基盤となります。新築を購入する方、中古住宅に住む方、マンションを検討する方など、様々な住まいの選択肢がありますよね。住宅は人生において大きな買い物であり、その購入に際して利用されるのが住宅ローンです。これは9割の人が利用すると言われる金融商品であり、今回のコラムではその詳細について説明します。後悔のない選択をするために、住宅ローンのアレコレをお話ししていきます。
誰もが一度は考える「住まい」の問題。新築の一戸建てに住むことを夢見る方、中古住宅のリノベーションに興味がある方、都心の利便性を追求してマンションを選ぶ方など、その選択肢は多岐にわたります。それぞれのライフスタイル、価値観に合った「住」を選ぶことは、新しい生活のスタート地点であるとともに、その後の生活の質にも大きく影響を与えます。
しかし、いずれの選択肢も、住宅は人生において大きな買い物であり、それを実現するための重要なツールが住宅ローンです。住宅ローンを理解することは、自分の理想とする住まいを手に入れるためには欠かせないステップと言えます。しかし、金融商品である住宅ローンは、その仕組みや契約条件など、初めての方にとっては難しく感じる部分も多いかもしれません。
そこで、このコラムでは、住宅ローンの基本的な知識から、具体的な借り入れの流れ、選び方のポイントなど、住宅ローンについて幅広く解説していきます。後悔のない選択をするために、住宅ローンのアレコレをわかりやすくお話ししていきます。
一生に一度の大きな買い物である住宅購入。その成功の鍵を握る住宅ローンの知識を身につけ、自分だけの最適な「住」を見つけ出しましょう!
目次
住宅ローンって何?
住宅ローン借り入れの流れ
最後に
住宅ローンって何? |
住宅ローンは、住宅を購入する際に多くの方が利用される金融商品です。具体的には、購入した物件を担保にして金融機関から融資を受け、決められた契約条件に基づいて融資を返済していく仕組みです。
住宅ローンには様々な種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。主な住宅ローンの種類には、固定金利型、変動金利型、そして固定期間選択型があります。これらを理解することは、自分のライフプランや金融状況に最適なローンを選ぶ上で非常に重要です。
固定金利型ローン
固定金利型ローンは、契約時に決定した金利がローン全期間を通じて変わらないタイプのローンです。金利が上昇しても支払い額は変わらないため、将来の返済額が予測しやすく、安定した返済計画を立てることができます。金利が低い時期には特におすすめの選択肢です。
変動金利型ローン
変動金利型ローンは、市場の金利動向によって借入金利が変動するタイプです。金利が下がれば返済額も減少しますが、逆に金利が上昇するリスクもあります。短期間での返済や、金利上昇に対応できる金銭的余裕がある場合に適しています。
固定期間選択型ローン
固定期間選択型ローンは、最初の数年間だけ固定金利で、その後は変動金利に移行するタイプです。最初の固定期間内では返済額が変わらないため、初期の返済計画を立てやすい一方で、変動期間に入ると金利の変動リスクを考慮する必要があります。
これらの住宅ローンの種類を理解し、自分の将来の収入見込み、金利の動向、返済計画などを総合的に考慮しながら、最適なローンを選ぶことが重要です。また、金融機関によって提供されるローン製品には、これらの基本的なタイプ以外にも様々な特徴を持つものがありますので、複数の金融機関の情報を比較検討することをお勧めします。
住宅ローン借り入れの流れ |
① 銀行選定
金利や優遇条件などは個々のお客様によって異なります。最適な商品を見極めるためには住宅営業担当と慎重に銀行を選定しましょう。
まずは、自分に合った金融機関を見つけ、上手な住宅ローンの組み方について考えましょう。皆さんはなるべく低い金利で借りたいとお考えでしょう。では、一体どんな条件が低金利に影響するのでしょうか。
・勤続年数
・ご職場
・家族構成
・個人信用情報
・ご年収
・金利引き下げ条件を満たしているか
など…
上記の内容をしっかりとお伝えすることでピッタリな銀行を選ぶ際の相談がより具体的になり、適切な提案を得られる可能性が広がります。住宅ローンは一つの商品に留まらず、幅広い選択肢がありますので、豊富な知識を持った住宅営業担当に対して不安な点や疑問を率直にぶつけることは非常に良いアプローチになりますね。
また、ローン借り入れ期間は35年が一般的ですが、40年や50年と長い期間の商品も存在し、ここ数年で選ばれる方が増えています。低金利時代と言われる今、低い金利で長期間借りることで月々の負担額が軽減され、返済の資金が積み上がれば繰り上げ返済も可能です。選ばれることの多い借入期間である35年を基準に40年で借りた際のメリットとデメリットを一部ご紹介します!
~40年~
メリット
- 35年に比べて月々の返済額の負担が軽減される
- 住宅ローンの借入額を増やすことが出来る
デメリット
- 利息の負担が増えるため返済総額が高くなる
- 35年に比べて保証料率が高い
など…その個人個人によってメリットデメリットが変わります。
最終的には、個々のライフプランや金融状況に合わせて最適な選択をすることが重要です。また、繰り上げ返済の可能性も視野に入れながら、将来的な返済計画を慎重に考えることが求められます。
② 事前審査に申し込む
お客様にとってどの銀行が良いのか、また借入可能かどうかを確認するため、銀行に事前審査を申し込む必要があります。審査の結果は約1週間ほどで分かりますので、銀行選定が終わったら早めに審査を始めましょう。必要書類には以下の書類をもってきていただきます。
- 本人確認書類(運転免許証等、顔写真の分かるもの)
- 印鑑
- 源泉徴収票
- ローン残高証明書(借り入れがある方)
※個人事業主の方は、金融機関にもよりますが基本的に確定申告書が三期分必要になります。
③ 本審査に申し込む
事前審査が通過したら、まずは安心です。建物を決めて住宅づくりを始めていくため、住宅ローンの申し込み手続きを行います。本審査に必要な書類は下記の通りです。
- 住民票
- 印鑑証明書
- 請負契約書の写し
- 売買契約書の写し など…
※各銀行によって提出書類は様々です。
この審査には2~3週間ほどかかります。事前審査よりも時間がかかりますので、余裕を持って手続きを進めましょう。
④ 金消契約を結ぶ
本審査が承認となれば、金銭消費貸借契約を締結します。
⑤ 融資の実行
金銭消費貸借契約が成立した後、融資が実行されます。住宅ローンの契約は様々で、つなぎ融資といったものをを取り扱う金融機関もあり、建物が完成するまでつなぎ融資を使用し、土地の決済や着手金等を支払っていきます。様々な融資条件があるため、計画的なプランを立てることが重要です。
最後に |
いかがでしょうか?他にも伝えきれないことが沢山ございます。住宅ローンは長く支払っていくものになります。わからない点も多いかと思いますので、専門家と相談しながら進めるのがベストかと思います。
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「家づくりの進め方2」≻≻≻ https://www.cielhome.jp/column/p5098/
執筆者プロフィール |
吉村 亮祐
2級建築士。住宅省エネルギー設計技術講習。省エネ建築診断士。ライティングコーディネーター。
2015年入社。設計提案部所属。図面や土地提案、住宅ローン等、お家づくりにおけるお客様のトータルサポートを行う。