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COLUMN コラム

家づくり

色のもつ効果

円を作っている色鉛筆

「あなたは自分の色使いに自信がありますか?」と問われたとき、恐らく多くの人は自信を持って「はい」と答えることは難しいでしょう。
色は私たちの生活に深く根付いている普遍的な要素でありながら、その使い方一つで感じる印象が大きく変わるため、色使いに対する不安を抱えている人は少なくありません。色が持つ様々な影響は非常に奥深く、日常的に見過ごしがちな色使いのヒントが、実は私たちの周りには数多く隠されています。

今回の記事では、インテリアデザインの観点から色の効果に焦点を当て、どのように色を選ぶと良いのか、また色を使ったコーディネートのアドバイスを行います。家の中で過ごす時間が多いからこそ、インテリアにおける色の選び方一つが日々の気分や活動に影響を及ぼすことがあります。色の心理効果を理解し、それを生活空間に取り入れることで、より快適で刺激的な環境を作り出す方法をご提案します!

目次
色のもつ効果
コーディネートを実施するにあたって
最後にコーディネーターからアドバイス

 

  色のもつ効果


色の選び方には、その空間の用途や、そこで過ごす人々の感情に配慮することが重要です。例えば、リラックスしたいリビングルームには、静けさや安らぎをもたらすブルーやグリーンが適しています。一方、集中力を高める必要がある勉強部屋には、活気を与えるオレンジや黄色が効果的です。さらに、色はその組み合わせによってもその効果が変わるため、色彩のバランスにも注意が必要です。

具体的な色の組み合わせの例を挙げると、ナチュラルな木材の家具が多い部屋には、温かみのあるアースカラーを基調とした配色が落ち着いた雰囲気を演出します。また、モダンなデザインの部屋には、シックなモノクロームや、アクセントとして鮮やかな色を一点投入することで、洗練された印象になります。
このように色を意識的に選び、組み合わせることで、インテリアに新たな命を吹き込み、生活空間をより豊かにすることが可能です。

色は私たちの感情や行動に大きな影響を与えることが知られています。それぞれの色が持つ特有の効果を理解することで、インテリアデザインにおいても効果的に活用することができます。
以下に、代表的な色とその効果について詳細を述べ、どのような場面でそれらの色を取り入れると良いかを提案します。

効果
赤はパワーとエネルギーを象徴する色であり、その存在感はどんな空間にも活力をもたらします。
体感温度を高める効果があるため、寒い季節には特に適しています。また、赤は神経を刺激しエネルギーを引き出す色なので、使用する場所を選びます。
落ち着きのあるリビングや寝室では、アクセントとしてクッションや小物に取り入れることで、空間に温かみと活気を加えることができます。
オレンジ オレンジは親しみやすさと暖かさを感じさせる色で、どんなテイストの空間にも簡単に馴染みます。
明るい色調のため、シンプルなデザインの空間に簡単に明るさを加えることが可能です。
リビングエリアや子供部屋にオレンジ色の要素を加えることで、フレンドリーで温かな雰囲気を作り出すことができます。
黄色は太陽の光を思わせるような明るい色で、心身に活力を与える効果があります。
勉強部屋や書斎におすすめで、頭をスッキリさせるのに役立ちます。また、日当たりが悪い部屋やトイレに黄色を取り入れると、空間をぱっと明るく見せることができます。
緑は自然を象徴する色で、リラックス効果が非常に高いです。
どんな空間にも落ち着きをもたらし、ストレスを軽減し心を穏やかにします。リビングエリアやベッドルームに緑色を取り入れることで、自然と調和した穏やかな雰囲気を作り出すことができます。
さらに、観葉植物を使用して自然の緑を取り入れることも効果的です。
青は清涼感があり、心を落ち着かせる効果があります。
集中力を高めるため、書斎や勉強部屋に最適です。また、青は体感温度を下げる効果もあるため、暑い季節のリビングエリアにも適しています。
寝室に青を取り入れることで、リラックスして質の高い睡眠を促すことができます。
茶色は安心感と安らぎを与える色で、多くのインテリアでベースカラーとして用いられます。
フローリングやドアなどの大きな面積に使うことで、空間全体に落ち着きをもたらし、他のカラーとも調和しやすいです。


これらの色を理解し、適切に取り入れることで、住まいの空間がより快適で心地よいものになります。色の選び方一つで空間の雰囲気は大きく変わるため、その効果を最大限に活用してみてください。

  コーディネート実施するにあたって


お部屋をコーディネートする際には、ただ単に好きな色を選ぶだけでなく、配色のバランスを考慮することが非常に重要です。
実は、インテリアの配色にはちょっとしたルールが存在し、これを理解しておくと、色の使い方がグッと上手になり、部屋作りが一層楽しいものになります。
今回は、部屋の配色バランスを整えるための基本的なカラー分けとその効果について詳しく説明します。これを機に、ぜひ実践してみてください。

部屋の配色バランスは大きく分けて3つのカラー!

配色バランス 効果
ベースカラー(基調色) インテリアのベースとなる面積が大きい床や壁、天井のことを表します。
全体のイメージを左右する色なので、安心感のある色を使うといいです。
アソートカラー(配合色) インテリアの主役の色。ベースカラーの次に面積が大きく、ソファやカーテンなどをさします。
アクセントカラー(強調色) クッションや小物などの小さなアイテムで取り入れることで、部屋の雰囲気を変えることができます。季節や好みの色で個性を出すといいでしょう。

 

  最後にコーディネーターからアドバイス


部屋に出てくる色の数は、4~5色に抑えてコーディネートすると、まとまりがあり空間が綺麗に見えます。

例えばカーテンの色。
一人暮らしや賃貸住宅の方は、もう既に経験済みかもしれませんが、カーテンを選ぶのに悩みませんでしたか?

部屋全体をどんな雰囲気にしたいかで変わってきますが、落ち着いた雰囲気が好きな方は床やドアの色と合わせると良いです。

逆に、家具やカーテンに色をつけて、そちらに目線を持っていきたい方は、床やドアとは対比した色を選ぶとメリハリがでて素敵な空間になります。
家具の色なんかも同じで、カーテンと統一させるとよりまとまります

色ごとに雰囲気の変わる内装

今回は『色』にふれてきましたが、それぞれの色で私達人間の感じ方が変わってきます。

色の特性は様々なシーンで役に立ちますので、知っておいて損はありません。
日常生活でもたくさんヒントを得ることができますので、皆さんも身近にあるものを意識して見てみると新しい発見ができると思います。
「色」はとても奥深いものだと感じます。私自身ももっと色について学んでいきたいと思います!

  関連コラム
 
「インテリアコーディネーターの仕事内容」≻≻≻ https://www.cielhome.jp/column/p4472/

「ソファ≻≻≻ https://www.cielhome.jp/column/p5016/

長岡 紗夕望 

2級建築士。インテリアコーディネーター。ライティングコーディネーター。窓装飾プランナー。整理収納アドバイザー。
IC課所属。住宅における空間デザインや照明、造作家具の設計等、内装デザインの提案を行う。

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