家づくり
現地調査
今回は、新たな住宅を建てる際にメーカーが必ず実施する「現地調査」について詳しくご紹介します。
現地調査は、お客様が将来住む予定の土地がどのような場所にあり、どのような状態かを建築前に詳細に調査するプロセスです。この調査には、主に4つの重要な調査項目が含まれており、それぞれの項目について順番にご説明いたします。
お客様がお家づくりを進める中で目にする機会はない裏側にはなりますが、現地調査もお家づくりの大切な過程です。このコラムを通して、どういったことを行っているのかぜひ知っていただければと思います!
目次
1. 敷地範囲の確認
2. 土地の高低差の確認
3. 道路環境の確認
4. 周辺環境の確認
最後に
1. 敷地範囲の確認 |
敷地範囲の確認は、建築を開始する前に必ず行う必要がある重要なプロセスです。この段階で、敷地の正確な境界線を特定します。境界線は、所有者が自分の土地の範囲を正確に理解し、建設活動を適切なエリア内で行うために極めて重要です。もし敷地範囲の誤認があれば、隣接する土地の所有者との間でトラブルが発生するリスクが高まります。「うちの敷地を勝手に弄られた!」というクレームは、工期の遅延や法的な問題につながることがあります。
このため、私たちは事前に集めた資料と現地の情報を照らし合わせて境界線を割り出します。これには、既存の地籍測量図や登記情報を基にした詳細な調査が含まれ、必要に応じて専門の測量士が境界線を再確認します。こうした徹底した準備と確認作業を通じて、トラブルの発生を予防し、スムーズな建築の進行を促進します。
2. 土地の高低差の確認 |
土地の高低差がどの程度あるかの調査です。ほとんどの土地はまっすぐ平らな状態ではありません。
そのため土を減らす、もしくは盛ることで平らな状態にしてから建築を始めます。土地の高低差を確認することで、どの程度土を調整すれば良いか判断することができるのです。
土地が平らでない場合、建築を始める前に地盤を均一な高さに調整する必要があります。これは、土を削ったり盛ったりする作業を通じて行われ、土地の形状に応じた適切な土地整備が求められます。高低差の調査により、どれだけの土量を動かす必要があるか、どのように土地を整形すれば最も効率的かを判断することができます。
この調査は正確さを求めるために、測量の機械を用いて進めていきます。(写真1.2)
中には測量風景を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
(写真1)
(写真2)
3. 道路環境の確認 |
建築における道路環境の確認は、敷地のアクセス性と直接的な利便性を評価するために不可欠です。敷地に接する道路の状況を調査することにより、車両の進入可能性や敷地内の交通流を計画するための基礎データを提供します。具体的には、敷地へのアクセス道路の幅員、勾配、曲がり角の有無、そして周辺の交通状況などが評価されます。
この調査により、計画段階で、車の進入路や駐車スペースの設計を適切に行うことができます。例えば、敷地が狭い道路に面している場合、進入口の設計を工夫する必要がありますし、逆に広い道路に面していれば、より多くの車両がスムーズにアクセスできる設計が可能です。また、将来的な交通量の増加を見越して、十分な出入りのスペースを設けることも重要です。
4.周辺環境の確認 |
このプロセスでは、敷地周辺に存在するすべての物理的な要素(電柱、上下水桝、塀、建物など)を詳細に記録し、後の設計図に反映させます。これにより、設計の正確性が保たれ、未来のトラブルを避けることが可能となります。
特に、塀の存在とその規制は重要な点です。多くの住宅では境界を示すために塀が設置されていますが、建築基準法では塀の最高の高さが定められています。新しく塀を設置する際には、この法的制限を遵守する必要があります。しかし、長年にわたって土地の形状が変化することにより、既存の塀が法的基準を超えてしまっている場合があります。このような状況では、建築許可を受けるためには適切な対処が必要です。例えば、制限を超えている塀に対しては、控え壁を新設するなどの措置をとることが考慮されます。
この段階の調査においては、建築基準法に違反していないかどうかの確認も行われます。これにより、計画された建築が地域の法規制に準拠していることを保証し、計画の承認過程をスムーズに進めることができます。
周辺環境の詳細な調査と記録は、設計段階だけでなく、建設進行中や完成後の維持管理においても有益な情報を提供します。適切な計画と法規の遵守を通じて、建築はその地域に調和し、長期にわたってその価値を維持することが可能となります。
5.最後に |
以上、住宅設計に必要な敷地の基盤作りを進めるために、私たちが実施している現地調査の主要な項目をご紹介しました。敷地範囲の確認から土地の高低差、道路環境、周辺環境のチェックに至るまで、これらの調査を通じて、正確な住宅設計の準備が行われます。
特にシエルの現地調査には、独自の強みがあります。それは、住宅の営業担当者が実際に現地調査に同行し、その場での情報を直接把握することです。一般的には、このような事前調査は専門の施工業者が行うことが多く、営業担当者が測量に直接関与することは少ないですが、シエルでは営業担当者が必ず測量に同行します。この取り組みにより、営業担当者は現地の状況を正確に理解し、お客様に対してより具体的で実際の現場状況に基づいた図面提案を行うことができます。これにより、お客様との間でより密接な認識の共有が可能となり、満足度の高い提案が実現します。
いかがでしたでしょうか。今回は住宅を建てる際に必要な『事前調査』について、私たちが行っている取り組みを一部ご紹介させていただきました。お客様によりよりご提案ができるよう、私自身も現地調査を大事にしておりますし、コラム執筆を通してより一層真摯に行っていきたいと思いました。
これから皆様が住宅を建てる際には、その土地に調査員が赴きます。本記事を見て、「こういったことを調べているのか」と感じていただければ幸いです。
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吉村 亮祐
2級建築士。住宅省エネルギー設計技術講習。省エネ建築診断士。ライティングコーディネーター。
2015年入社。設計提案部所属。
図面や土地提案、住宅ローン等、お家づくりにおけるお客様のトータルサポートを行う。
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