設計担当からのコメントを以下にご紹介いたします。

【外観、ダイヤフラム、外構】

外観についてですが、形状はボックスの重なりを取り入れ、都会的な景観に調和するデザインを意識しました。メイン住居部分を上に持ち上げることで、街並みに対する圧迫感を軽減しています。外壁には自然素材を基調とした仕上材や木ルーバーを使用し、植栽と絡ませながらデザインすることで、街並みに対する意識的な「ゆとり」を持たせる設計としました。

外構に関しましては、当社の外構チームが計画を担当しています。アプローチ部分のタイル仕上げ材が内部まで続いており、アプローチ部分にも間接照明を取り入れています。これにより、建物内外の照明計画を一体化させ、外部まで統一感のある空間を再現しています。

【コンセプト】

次に、コンセプトについて説明いたします。当モデルハウスは「FLAME」というコンセプトで設計しました。フレームは枠組みを意味し、無限に続く空と自然を取り込み、特別な空間を作り出すことを目指しました。生活の中で一つの面を開放的に切り抜くことで、そこに過ごす時間を特別なものにできると考えています。

例えば、会話をする中で四方が囲まれており、その一面が開口されていると、光や風、木漏れ日が入ります。そうした環境で過ごす時間は、潜在意識に残る特別なものになると考えています。

また、2階には水平に14mの大きな枠組みを採用し、生活に制限を与えずに生活スタイルの幅を広げる工夫をしました。従来の木造住宅では、壁で小さなフレームを連続して区切り、廊下などで部屋を完全に区切るのが一般的でしたが、当建物の2階はできるだけ壁を設けず、一体空間を作り出すことで、互いに存在を感じながら多様な使い方ができる空間を設計しています。

一体空間には、大きなダイニングキッチン、小上がりで光が入るリビング、数段上がったホビースペース、サウナ、中空間のアウトドアリビング、水風呂やアウトドアファニチャーのあるテラス、ガラス越しにジムがあります。大きな住居となる枠組みに居住スペースと外部空間を詰め込み、回遊できるこの空間は、互いに気配を感じながら、街中でありながらも周囲を気にせずにのびのびと暮らせる住居空間となっています。

【問題定義】

今回は街中で住宅を建てるうえでの2つの問題に着目しています。1つ目は、街中で生活するうえでの心理的な窮屈さです。例えば、外の人の声や車の音が気になったり、自分たちの声が外に聞こえることを気にしたりすることがあります。また、「見られている」という視線の問題や、BBQをする時の匂い問題、子供が道路に出てしまう心配、庭の暗さや狭さなども懸念されます。こうした問題に対して、2階のコートテラスを設けることで、のびのびと生活することが可能になります。

2つ目は趣味の多様化です。家族で過ごす時間も大切ですが、個々の時間も大事にしたいという時代です。LDKがあれば良いという時代ではなく、LDKの周りに＋αの空間を設けることで、各々が窮屈にならずに過ごせる空間が求められています。当モデルハウスでは、一体空間としつつも床の高さや外と中を曖昧に区切ることで、窮屈さのない暮らしを実現しています。

街中で機能する新しい住居の方向性として、当モデルハウスをぜひご覧いただければと思います。シエルホームデザインの強みである設計、施工、コーディネート、外構デザインの総力を結集して仕上げましたので、ぜひ五感で体感いただければと思います。

上記のような想いが込められたモデルハウスですが、具体的に見どころについてご紹介いたします。

1. Outdoor Living & Terrace　-開放とプライバシーが共存するアウトドア空間-
アウトドアリビングとテラスのシームレスな広がりを生む開放空間。心地よく空と風を感じながらも、外からの視線を遮るウォーターガーデン付ウォールは、あなただけの至極のプライベートタイムを約束します。

2. Pit Living & Hobby Space　-高低差が生み出す広がりが暮らしのリズムを演出する-
一段下がることで落ち着いた寛ぎに満ちたピットリビング、その上段には団欒のダイニングスペース、さらにその上段に、趣味や仕事に集中できるホビースペース。ワンフロアで3つの視点が共存する、豊かなライフスタイルを提案します。

3. Sauna Space & Healing Room　-プライベートサウナで贅沢に「ととのう」日常
好きな時にいつでも愉しめる、自分たちだけのプライベートサウナ。間接照明の静かな灯の中、誰にも気を遣わずゆったりとした癒しの時間を愉しむひとときを。隣接のヒーリングルームで「ととのう」があなたの日常に。

4. Bed Room　-ホテルのスイートを思わせる安らぎを追求したベッドルーム-
癒しの空間で「睡眠の質」を高める寝室。ベッド周りには造作ソファの付いたヌックや、ワインセラーなど眠りに着く前の贅沢なナイトタイムを提案します。数々のホテルを手がけてきた私たちだからこそできる、真のリゾートタイムをどうぞ。

5. Dining & Kitchen Space　-上段からリビングやテラスを見渡す洗練された食の時間-
フロアの中心には家族の集う団欒の場でもあるダイニング。キッチンスペースからは、一段下のリビングで過ごす家族の様子を眺めたり、アウトドアリビングやテラスの外の景色を見ながら料理などを愉しめます。